「中庭の眠り姫」1-b

とある日の昼休憩。僕は再び当番のため中庭に訪れていた。

「よし…。早く戻ろう。」

貴重な昼休憩を無駄にしないために僕が教室に戻ろうとした時。ふと、中庭のベンチに目が行ってしまった。

「確かこの前香月さんがここで寝ていたな…」

そんなに心地の良いものなのかと、僕もベンチに座ってみることにした。

ベンチにはちょうどよいひだまりができており、体が冷えない程度の心地よい風が頬を撫でた。

確かにこれは…絶好の昼寝場所なのかもしれない…。

少しだけその場所にいるつもりが、いつの間にか僕は舟をこいでいた。

そしてだんだんと、眠りに誘われていった…。